大阪いたち〜残すはあとひとつ〜

聞いてください!
なんと今回の座席、なんと最前列ど真ん中!
しかも立ち見が出るような人気のライブで。私の人生で最前列が当たる日が来るとは!もう発券したとき固まったよね。
皆さん!宝くじに当たるコツは買い続けることですよ!

最前列を少しでも長く味わいたくて意味もなく早めに着席する。
すぐ目の前に幕がある。
幼いころから見ていた新喜劇に写っていた幕が。
触れる位置に床がある。
数々の素晴らしい芸人達が踏んできた、そして若手全員が目指す床が。

もう少ししたらこの幕が上がって、ここにかまいたちが立つんだなあと思う。確かにチケットはこの手にあるのに、現実味がない不思議な気分だ。



そしてライブは最前列だったということを抜きにしても、今まで見たお笑いライブの中でぶっちぎりで一番面白かった。
長めの漫才を4、5本だったんだけど、とにかく1本1本のクオリティーが高い。私が好きだったのはZOZOTOWNの社長に奢ってほしいというネタとポイントカードのネタですね。


かまいたちの漫才の魅力は「発想すげえ」だ。特にポイントカードのネタは「発想すげえ」にさらに「話術すげえ」が加わり衝撃的だった。最初に「ん?」と思わせて、どんどん話に引き込まれていく。山内さんがボケ、つまり一般的にはおかしいことを言っているはずなのに、ものすごい説得力、正当性でもって私たちの価値観を揺るがしてくる。そう、わざわざタイムマシーンなんか使わなくてもポイントカードなんて今からでも作れるのだ。私たちはそれがわかっているから一般的には山内さんはおかしい。山内さんがおかしいことを言うのは当たり前だ。ボケなんだから。でも山内さんの言っていることには何一つおかしいところがない。正論だ。筋が通っている。ボケなんだけどボケじゃない。その矛盾点が笑いに昇華されている。
私はこの漫才でめっちゃ笑ったけど、同じくらい「確かに」と思ってしまった。
さらに濱家さんに、当時脈がないと思っていたから告白しなかったのに、タイムマシーンを使って告白したとしても振られるだろう。もし付き合えたとしても今の奥さんと出会えなく可能性があるぞ。それでもお前は告白するのか?と、めちゃくちゃ真理を突いてくるではないか!
面白い漫才は今までたくさん見てきたけど、漫才を見て話術がすごいと思ったのは初めてだ。


かまいたちのすごいところはキングオブコントのチャンピオンなのに、漫才ではしゃべくりで真っ向勝負してくるところだ。
しゃべくりなのでボケの羅列ではなく、一つのキーワードで深く話を掘り下げていく。そして全く台本を感じさせない。漫才ではなくて、本当に山内さんがそう思っているからしゃべっているように見える。漫才ではなく会話を聞いているような。私がかまいたちの漫才がすごく好きなのは耳だけでも楽しめるから。実際にポイントカードのネタなんかはラジオで流してみても割と遜色なく楽しめるのではないかと思う。ラジオ好きとしてはそういうところもポイント高い。本人たちが意識しているかはわからないけど、山内さんのルックスなんか絶対イジリやすいはずなのにそういうこともしないし。


漫才の後は定番のクイズコーナーがあったんですが、何といってもその次の「変態ゲーム」にやられた。ざっくり言うとお互いが変態か変態じゃないかを当てる心理ゲームなのだが、これがとにかくすごい。相方を動揺させるためにお客さんに声をかけさせるのから始まり、最後のほうはお客さんを普通に舞台に上げちゃってるし!お客さんも舞台に参加している感覚。あと最後のオチね、暗闇でパンツ一丁の山内さんにだけライトを当てられているという絵面で終わるという。もう完璧。パーフェクト。


こんな舞台始めて見た。
私は常々自分は運のない人間だと思って生きてきたのだが、この舞台を最前列で見られたことに関してはとてつもなく強運だったと言える。