笑い飯のおもしろ漫才ツアー 名古屋会場 ゲスト:和牛

M-1の歴史は笑い飯の歴史でもある。

今回のツアーは笑い飯が過去M-1で披露したネタと新ネタ1本をやるという、ベストアルバム的な集大成のようなものである。
いやあ、すごかった。本物の漫才師を見た。
800人くらい入る大きい会場だったんですけど、800人が一斉に笑うとこんな感じなんだな、ちょっと振動感じるんだなと、初めて経験しました。

Wボケもさ、今では見慣れたけど初めて見たときは斬新だったよな。Wボケって聴くとガツガツし過ぎるイメージがあるけど、話を引っ張っていく哲夫がいきなり突飛なボケをしたり、西田の飄々としてるのにサラッと面白いボケぶっこむところとか、この二人だとそんな感じがしない。
ボケが入れ替わるタイミングも早すぎると見てるほうも疲れちゃうし、遅すぎるとテンポ悪いし、難しいと思うんだけど絶妙だよね。


かの有名な「奈良歴史民俗博物館」と「鳥人」を生で見れたのはちょっと感動。ええ土と、鳥の頭と人間の身体の境目のところは何度見ても笑ってしまう。
笑い飯はWボケも斬新だけでなく、題材も斬新なのがすごい。「奈良歴史民俗博物館」なんて、実在するマイナーな施設を漫才にするって今までありました?私が審査員ならこの時点で優勝させてる。
鳥人」なんて頭が鳥で身体が人間の紳士風っていう、たった一言の説明だけの架空の生き物ですよ。その世界観に有無を言わさずに引き込む笑い飯すげえ。


ゲストは今年M-1優勝候補の和牛。2本の漫才を披露してくれました。両方ともこの間の単独ライブでもやってたネタだったので、この2本はM-1のために仕上げてきてるのだろう。心なしかこの前よりパワーアップしている気がしている。特に水田が。
最近和牛はよく愛知に来てくれるなあと思うんだけど、本当にM-1までに一回でも多くの舞台を踏みたいんだろうな。単独ライブのときはその前に学祭出てたし、今回も出番の後すぐ東京でM-1の準々決勝だったし。


笑い飯と和牛ということで、トークではM-1の話題も出たんですが、漫才師にとってのM-1の存在の大きさについて改めて考えさせられました。何というか、漫才師にとってM-1て全てなんだなあ。
普段他の芸人から一目置かれるくらい劇場でドッカンドッカン笑いを取ってても、M-1の決勝に行ったことがないと結果出せてないみたいになってしまったり、埋もれてしまうのはせつない。
確かに無名の芸人がM-1によって一晩で成功者になるというのは夢がある。でもなあ、いくらネタ番組がなくなってしまったとは言え、これだけネットが発達してる世の中なのに、未だに関西の漫才師が全国区になるルートがM-1しかないのももったいないと思うんだよなあ。

笑い飯M-1を9年間は地獄だって言ってましたけど、出るも地獄、出られないも地獄なんですね、M-1て。なんて罪なものを作ってしまったんだ、島田紳助は。


なかなか優勝に恵まれず9年間M-1に出場し続けた笑い飯
笑い飯は最もM-1に愛され、最もM-1に嫌われた漫才師だ。